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(2) 宿泊学習プロジェクト(平成11,12,13年度) 総合的学習の時間
5,6年生合同の2泊3日の宿泊学習。実行委員会を作り、宿泊地を自分たちで決め、自由行動で現地に集合し、現地での活動を自主管理し、宿泊先への支払いや交通費など会計も自分たちで担当する。このプロジェクトでは、一人一人のページ、インターネットなど情報環境が積極的に活用される。(4月から11月にかけてのプロジェクトだが、子ども達の考えに従って、予定や計画は随時変更されていく)
4月 宿泊学習実行委員の選出
宿泊地さがし,決定 (2時間)
5月 現地集合のグループ決め
現地集合・グループ別活動計画作り (4時間)
6月 現地集合・グループ別活動計画作り
宿泊学習全体活動計画作り・経費計算
宿泊学習計画案の発表(保護者へ) (8時間)
7月 現地集合・グループ別活動計画の見直し (1時間)
8月 児童のグループ別活動計画に沿って現地調査(教師)
9月 計画の見直し
事前の準備・確認 (4時間)
10月 宿泊学習
宿泊学習のまとめ(作文・新聞−パソコン) (20時間)
11月 宿泊学習発表会(保護者へ) (1時間)
ア 子供たちが宿泊地を探し、自分たちで準備する。
雑誌、人からの情報も活用されるが、一番活用されるのはインターネットからの情報である。各人の希望に沿うような場所が検索され、場所、利用料金、施設などを調べ、候補地が実行委員長のホームページにいくつか挙げられる。(候補地名が示され、そこへのリンクが張られているので、委員長のホームページからリンクをたどり、候補地が調べられる)交通機関、利用料金、提供されている活動内容などが比較検討される。話し合い後、優先順位を決め、担当の子どもが交渉にはいる。(今年は、優先順位1位の候補地は日程が合わず、2位の福島県郡山自然の家に決定した)
委員長のホームページには、決定した宿泊地へのリンクが張られ、今後の活動予定が記される。現地での活動についての計画が進む。施設、利用料金など、当初はメールで問い合わせを行う予定だったが、宿泊地の方がなれてないこともあり、電話での連絡となった。委員長のホームページを見ることで、話し合いの予定や進行状況を確認できるようになっている。他に、下見の際に教師が撮影したビデオがリンクされ、宿泊施設や利用できる器具などが分かるようにして、宿泊地での活動が計画された。
イ 第1日目、子供たちはいくつかのグループに分かれて地元を出発し、現地に集合する。
見学希望地ごとに何人かでグループを作り、目的地までの旅程は自分たちで決める。途中で見学し、決められた時間、場所に集合する。旅程作りで活躍するのがインターネットからの情報と電話である。交通機関は電車、タクシーである。時刻表は駅のホームページから得られる。 観光協会のホームページにはタクシー会社や見学地へのルートなど細かな情報が載せられている。電話番号を調べ、電話による問い合わせを頻繁に行い旅程を作り上げる。「駅スパート」というソフトは、距離、料金、かかる時間まで教えてくれる。
グループの代表のホームページには、出発地、見学地、途中経過する駅、集合場所へのリンクした計画書が作られていく。利用する施設、料金などが記入され、グループの子どもたちは代表のホームページを利用して計画を確かなものにしていく。
ウ 諸費用の計算
諸経費を計算し、会計を担当し、集金、支払いを行う。表計算ソフトの活躍の場である。簡単な数式を記入し、集金する金額、グループごとの経費を計算し、担当の子どもが当日の支払いをする。多額の現金の支払いには緊張した面もちで当たっていた。
エ 活動報告会を開催
父母や参観の教師(町中の教員の参加する研究発表会が本校で開かれた)に対して報告会を実施した。活躍したのは、子どもの一人一人のホームページ、パワーポイントである。宿泊学習の全体的な流れの実行委員になった子どものホームページを使って説明し、各グループの現 地集合の様子はパワーポイントでまとめられ、二日目の活動はホームページに取り込んだビデオで紹介される。宿泊学習というプロジェクトが進行する過程で子どものホームページに蓄積 されたデータを生かし、報告会を実施している。