○掲載論文は、
1．「上月情報教育研究助成事業」助成対象者一覧の第12回（2003年度）に掲載してある16件です。
2．「上月情報教育賞」受賞者一覧の第14回（2006年）に掲載してある5件です。

○論文集の刊行に際して

昨今の高度情報通信ネットワーク社会の急速な進展に伴い、初等中等教育における情報教育環境も大きく変化しつつありますが、依然として情報環境の整備状況や指導できる教員数など、自治体によって格差も見られ、また全般的に日本は諸外国と比べてかなり遅れていると言われています。

このような情勢の中で、本年8月、清水康敬先生（独立行政法人メディア教育開発センター理事長）が座長をつとめておられる文部科学省の「初等中等教育における教育の情報化に関する検討会」が、情報活用能力の3観点8要素を体系化して、小中高校別に具体的な指導内容や学習活動例を示した報告書をまとめられました。今後、各教科での情報教育を進めるカリキュラム開発の重要な指針となるものと期待されます。

財団法人上月スポーツ・教育財団は、文部科学省の後援を受けて、現場の先生や指導主事の情報教育に関する研究、教材の開発、学習指導における実践等に対する振興助成事業を全国規模で展開してまいりました。本財団といたしましては、本事業の推進を通じて、更にわが国の情報教育の振興と発展に寄与してまいりたいと存じます。

本論文集には、本年3月をもって2年間の研究期間を終了されました第12回情報教育研究助成対象者16名の方々と、第14回上月情報教育賞大会（本年8月6日開催）において受賞された5名の方々の研究論文を合わせて収録しております。教育現場における多彩な事例がまとめられており、皆様の情報教育実践のご参考になりますことを祈念いたしております。


2006年12月