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伝統的工業等の地域素材を利用したマルチメディア教材の作成及び授業実践 兵庫マルチメディア教材研究会代表 足立 利郎 |
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兵庫県には、多くの伝統的工業があり、昔ながらの手作りの技を守り続けている。しかし、教科書等で児童が兵庫の伝統的工業にふれる機会は非常に少ない。また、兵庫の先人の知恵や努力にふれる教材も少ない。 そこで、本研究では、伝統的工業について、その原料、製造工程、使われる道具、製品、歴史などを取材し、それらを教材化し、兵庫の伝統的工業の理解に役立てることをねらっている。また、淡河川・山田川疎水や日本初の国営の播州葡萄園跡を取材し、これらを関連づけながら、兵庫の先人について学ぶための教材を制作する。さらに、これらの教材をデータベース化し、社会科や新設される総合的な学習でも広く利用できるようにする。 学習内容が「よく分かる」ためには、そのことがらを学習するだけではなく、別の視点から類似したことがらも学習し、それらを比較することが大切である。比較により、共通点と相違点が明確になり、学習内容の本質を捉えることが可能で、よりよく分かると考える。そこで、本研究では、「比較することでより理解が深まる」という仮説に基づいて素材を収集し、授業を構成した。 本研究において、取材・素材収集、教材化、授業実践を行い、教材としての素材の価値や授業方法の正当性を明らかにする事により、素材収集の視点を確立し、コンピュータを利用した授業の方法を提案する。 | ||||||
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中・軽度知的障害児のインターネットを核とした情報活用能力の育成 兵庫県立高等養護学校 情報教育推進委員会 代表 有本 和修 小林 庶良 野崎 正和 伊藤 幸治 田中 国男 吉村 久夫 土佐 雅彦 |
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平成8年4月に開校した新設の養護学校である本校では、中・軽度の知的障害のある生徒120人が、卒業後の社会自立、職業自立を目指して学習している。 近年の情報化社会の進展により、本校の生徒にもある程度の情報リテラシーが必要であると考えられる。また、情報を適切に利用することは、卒業後の生活の幅や社会の一員であるという喜びをもたらすであろう。本校の情報教育推進委員会では、生徒達が卒業後にどのような形で情報機器や情報社会と関わっていくべきか、また、どのような情報機器などの利用に関する能力が必要かについて開校以来検討してきた。 そこで導き出されたのは、(I)情報機器の基礎的な操作能力を身につけることと、(II)情報機器をコミュニケーションの手段として活用し、情報の発信、収集を行う力を身につけること、の2点を重点的に習得させるべきであるということであった。 本校では、上記の目的遂行のために研究期間1年目の平成9年度に教育課程の研究を重ね、平成10年度より「情報処理」の授業を行った。 本研究は、本校で行った情報処理の授業での実践について述べたものである。その中で、(II)に挙げたコミュニケーションの手段としてのコンピュータに重点を置き、コンピュータネツトワークを利用した校内でのメールのやりとりによる情報発信、収集能力の育成とイントラネット、インターネットを利用したホームページ作成による情報の発信を中心に述べている。 この実践により生徒の情報機器利用の能力が比較的スムーズに向上し、生徒が情報機器を利用して身近な話題などについて情報を発信し、収集するという利用法が育成された。 | ||||||
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学校図書館の情報化の推進にともなう世界史における情報活用能力の育成 兵庫県立伊川谷高等学校 共同研究 代表者 村木 俊二 玉田 俊子 |
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1.「実践」 主体的に情報を活用する力を育成するために、世界史の学習の一環として5つの種類の「世界史の演習課題」を作成して実施した。生徒は、本校の図書館を利用し活用して課題をしていった。 世界史上の人物や事柄の情報を与えて質問の内容を考える「世界史への問い」の課題、本校の図書館で世界史に関する本を探す「世界史の本を探す」の課題、本校の図書館を利用し活用して『楔形文字』や『ハンザ同盟』などの情報を探し整理して記録する課題、ペルシャ戦争についての三つの違った情報(歴史地図や事典や年表の情報)を「要約」したり「抜き書き」したりする課題、様々な本とその中の情報を活用して調べる過程(思考の展開の過程)を整理した形で記述する「『サミット』を調べる」の課題を作成した。そして、世界史の宿題として実施した。 これらの課題の作成の意図や目標、作成過程で考えたり苦心した事、実施の状況や課題をやっての生徒の意見や感想についてまとめた。 2.「考察」 実践の経験に学びながら、主体的に情報を活用する能力を育成するために次の2つの視点から考察した。
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インターネットを利用した地域教材データベースの構築 河北郡マルチメディア研究会 代表者 青江 弘義 |
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学校教育におけるコンピュータの活用の方策として、「地域の情報を収集し、データベース化することによって、地域学習において有効に活用することができる。」と考えた。 このデータベースを構築するための最適の環境として、インターネットを位置付けた。その理由としては、以下のような点が挙げられる。
このデータベースシステムは以下の方法で実現している。これによって、児童がブラウザ上から説明を書き込むことができる。
このデータベースを使った授業実践では、以下の点が明らかとなった。
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点字図形教材作成プログラムの開発と活用 藤野 稔寛 徳島県立鳴門高等学校 |
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私は、本研究において、パソコンと点字プリンタによって盲学校の現場で容易に点字図形教材を作成する方法を開発し、かつ、その活用方法を確立しようとした。その結果、「エーデル」と名付けた図形点訳ソフト(ver.3.6)を中核とする一連のプログラムを作成し、その普及を図りながら、活用方法についても一定のまとめをおこなうことができた。 「エーデル」は、「お絵描きソフト」の要領で極めて簡単に精密な点字図形をパソコンの画面に描くことができ、それをそのまま凸点の列によって描かれる点図として「印刷」することができる。豊富な編集機能を備えている他、点字を書き込むこともでき、そのための点訳機能も内蔵している。「エーデル」は、全国の盲学校や点訳ボランティアの方々にフリーソフトとして配布したため、すでに図形点訳のデファクトスタンダードになっているといつても過言ではなく、学校現場で利用されている他、点字図形を含む点訳本という新しいタイプのデータの蓄積も生んでいる。 こうして、盲人に容易にグラフィック情報を与えることができるようになったことの意義は大きく、その教育的効果も明らかになった。また、「エーデル」の巧みな利用方法も示すことができた。同時に、盲人による図形認識の問題点も少しずつ明らかになつており、盲人にどのような形でグラフィック情報を与えるのが良いかということについても一定の研究効果をまとめることができた。例えば、図形点訳においては、原図をそのまま点図にするのではなく、必要な情報の抽出と簡略化が求められる場合があり、これと関連して図の分割やサイズ変更や変形が必要になる。ただ、「図形点訳ノウハウの標準化」にまでは至っておらず、これは今後の課題である。 以上のような成果を得ることができたのは、パソコン通信によって全国の点訳ボランティアと頻繁に情報交換をおこなったためである。私は、今後ともインターネットを含む情報手段を活用して、この研究をさらに発展させていきたいと考えている。 | ||||||
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