3. ソフトのテーマ
使用者に数学のグラフ理論における最小全域木問題を体験してもらうこと,およびアルゴリズム学習をしてもらうことが,当ソフトのテーマである.ここでの学習とは理解させることだけにとどまらず,自ら主体的により深く考えさせることをいう.
- 最小全域木
- グラフG(V,E)において,E'⊆Eとなる部分グラフT(V,E')が木であるなら,TをGの全域木という.最小全域木問題とは,重み付きグラフGにおいて,最小のコストで構成される全域木を求める問題である.
最小全域木問題は,貪欲法と呼ばれるアルゴリズムの基本的な手法とも深く関係していて,グラフアルゴリズムに慣れるために適した題材といえる.また,色々な解法が考えられるため,どのような解法がチーム戦に適しているのかなど,考える要素を多分に含んでいる.最小全域木を求めるアルゴリズム (解き方) は既に知られており,有名なものにKruskal法とPrim法がある.