○掲載論文は、「上月情報教育研究助成事業」助成対象者一覧の第13回（2004年度）に掲載してある17件です。

○論文集の刊行に際して

昨今の高度情報通信ネットワーク社会の急速な進展に伴い、初等中等教育における情報教育環境も大きく変化しつつありますが、依然として情報環境の整備状況や指導できる教員数など、自治体によって格差も見られ、また全般的に日本は諸外国と比べてかなり遅れていると言われています。

このような情勢の中で、本年2月、清水康敬先生（独立行政法人メディア教育開発センター理事長）が座長をつとめておられる文部科学省の「教員のICT活用指導力の基準の具体化・明確化に関する検討会」が、「教員のICT活用指導力のチェックリスト」を公表されました。今後、各教科での情報教育を進めるカリキュラム開発の重要な指針となるものと期待されます。

財団法人上月スポーツ・教育財団は、文部科学省の後援を受け、現場の先生や指導主事の情報教育に関する研究、教材の開発、学習指導における実践等に対する助成事業を全国規模で展開してまいりました。本財団といたしましては、本事業の推進を通じて、更にわが国の情報教育の振興と発展に寄与してまいりたいと存じます。

本論文集には、本年3月をもって2年間の研究期間を終了されました第13回上月情報教育研究助成対象者17名の方々の研究論文を収録しております。いずれも情報教育研究に創意工夫を活かして熱心に取り組まれた事例であり、皆様のご参考となりますことを祈念いたします。


2007年12月