3.7  自動販売機の分析


3.7.1  ねらいと導入

 身近な自動販売機やコピー機を使って遷移図の概念を身につけることを目標にし、合わせて逐次処理、分岐処理、繰り返し処理といったプログラミングの基礎となるアルゴリズムについても触れる。ここでは現在の状態や目標とする状態を正確に把握し表現することが学習の中心となる。


3.7.2  自動販売機の働きを書き出す

 普段何気なく使っている自動販売機を分析の対象とするために学習の場を生徒食堂前の自動販売機コーナーに移した。まず、生徒の手で自動販売機の仕様を整理させた。生徒は使える紙幣、硬貨や商品の種類などを書きとめ、実際にいくつかの商品を購入して自動販売機の挙動を確認した。教室に戻って自動販売機の挙動をフローチャートにする作業に移ったが、曖昧な点を克服するために何人かでグループを作り「自動販売機の役」「購入者の役」「記録の役」などと役割を決め、自分の中で起きていることを言葉にしていった生徒たちもいる。お互いの発言に曖昧さを見つけ指摘し整理していく中で自動販売機の仕組みを理解していった。


3.7.3  生徒の感想

 ・ 筋道を立てて説明することの難しさがわかった。
 ・ 逆に、筋道を立てて説明されるとわかりやすいことがわかった。


3.8 情報倫理 へ進む