ロールプレイングゲーム環境を用いた中高生のための情報リテラシー教材の開発
北海道東海大学 岩ア 日出夫
要約
情報リテラシーに関連する知識,すなわち,情報,コンピュータ,ネットワーク,アプリケーションソフトウェアに関連する専門用語、独自の概念、操作方法(の文章的理解)などを,ロールプレイングゲームの環境で学ぶことができる,中高生向けのドリル型教材「バグハンター」を試作した。
本提案教材「バグハンター」は,ゲームの環境に教材を埋め込むタイプの教育ゲームである。情報リテラシーに関する解説文が,ゲーム世界の住人キャラクターの台詞として提示され,情報リテラシーに関するドリルシステムが,ゲーム世界の敵キャラクター(モンスター)との戦闘イベントのしくみを利用して実現されている。
学習者は,単にロールプレイングゲームを興じるつもりで,本提案教材「バグハンター」を利用すればよい。物語を進行させる,あるいはハイスコアーを目指すなど,ロールプレイングゲームの動機付け作用が働き,結果として,多くの解説文を読み,多くの問題を繰り返し解くこととなれば,本提案教材が有効に機能したと言える。
1.はじめに
ゲームは適切に用いれば強力な教育ツールであり,強い動機付け作用を有するとの認識がある1)。同様の認識に基づいていると思われる様々な学習領域,対象学習者,ゲーム環境の教育ゲームが研究・開発2)-5), 7), 8),市販1)されている。しかしながら,最も人気の高いゲームの1つであるComputer Role Playing Game(以後単にRPGと記す)の環境を用いた教育ゲームの開発研究事例としては,Kanji Quest 7)(日本語を学ぶ外国人を対象にした漢字学習システム,1994年の報告)があるのみであり,開発研究の対象としては全く取り上げられていないと言ってよい。RPGは仮想世界の物語を楽しむゲームである。プレイヤーは主人公の役割を演じる(主人公キャラクターを操作する)ことによって,仮想世界の中で起こる様々な出来事を疑似的に体験する。RPGは子供から大人まで幅広い年齢層に人気があり,長時間熱中してプレイされ,長期間やる気が維持される。筆者らは,このようなゲームをうまく教材化できれば,エデュテーメントの考え方に合致した理想的な教材になり得ると考えている。
一方,中学教科「技術・家庭」,高校教科「情報」では,パーソナルコンピュータ及びアプリケーションソフトウェアの基本操作の習得に多くの時間を割かなければならない。しかしながら,教養として,あるいは自力でトラブルに対処するために,あるいは高度な情報処理技術を学ぶための準備として,操作方法のみならず,その周辺知識の獲得,具体的には,情報に関連する専門用語を覚える,情報という目に見えないモノを理解する,独自の概念や数学的な考え方・手法を理解する、ネットワーク犯罪,セキュリティ,情報モラルについての見識を深めるなどが不可欠である。ところが,受験科目ではないこともあり,その種の学習を好まない学習意欲の乏しい生徒が少なからず存在するのが実情である。
以上のような背景から本研究では,中学教科「技術・家庭」,高校教科「情報」を学ぶ,学習意欲の乏しい生徒のための独習教材として,情報リテラシーの周辺知識を学習するRPG環境の教育ゲーム「バグハンター」を試作した。本研究の目標は,この種の学習に意欲が湧かない生徒が暇な時間を利用してゲームをプレイしているうちに,いつのまにか情報リテラシーに関する知識が身に付くような教育ゲームの開発であり,バグハンターはそのための第一歩,たたき台である。
2.本提案教材「バグハンター」
2.1 仕様
本提案教材「バグハンター」は情報リテラシーをその対象学習領域とする。それは,情報とコンピュータに関する非常に広い領域である。そこで,今回の試作版では,中学教科「技術・家庭」の教科書から,情報リテラシーに関係する内容を抽出した。高校生にとっては基礎的な内容である。具体的には,コンピュータ(のハード),ネットワーク(Web,電子メール),文書作成,画像(の扱い,描画),表計算,プレゼンテーション,データベース,セキュリティ,情報モラル、プログラミング(BASIC)についての基礎を対象学習領域とした。
教育ゲームの設計は,ゲームと教材をどのように融合するかの最適化問題である。しかしながら,従来の研究において,ゲームと教材の融合に関して明確な指針が提示されているわけではない。本研究では,RPGの動機付け作用を最大限活かすという観点から,RPGの中に教材を埋め込む方式を採用した。そのため,ゲーム活動と学習活動の対応関係を表2.1のように定めた。
表2.1 ゲーム活動と学習活動の対応関係
ゲーム活動 |
学習活動 |
住人キャラクターの台詞を読む |
解説を読む |
敵キャラクターと戦闘を行う |
問題を解く |
強敵・最強的キャラクターと戦闘を行う |
小テスト・総合テストを受ける |
主人公を成長させる(経験値をアップさせる) |
多くの解説文を読み,多くの問題を解く |
仮想世界の住人キャラクターの台詞として,情報リテラシー(上述の学習領域における専門用語,概念,数学的な考え・手法)に関する解説文を表示するようにした。戦闘イベント時に敵キャラクターが情報リテラシーに関する問題を出題するようにした。敵キャラクターとの戦闘イベントは,主人公キャラクターが仮想世界を移動中にランダムかつ頻繁に発生するため,プレイヤーは繰り返し情報リテラシーに関する問題を解くこととなる。ストーリーの節目に現れる強敵キャラクターや最終局面に現れる最強敵キャラクターとの戦闘は,多数の問題が一度に出題される小テスト(強敵キャラクター),総合テスト(最強敵キャラクター)とし,総合的な評価が行えるようにした。RPGでは敵キャラクターとの戦闘を体験して主人公の経験値がレベルアップするので,戦闘イベントを問題の出題に置き換えたことで,経験値は“学習の到達度,成績評価”などの意味を持つ。
以上に基づいて,中学生に対する情報リテラシーの問題100問(高校生にとっての基礎問題)とそれを回答付きの解説文章になおしたものを100文作成した。以下にその問題文の一例を示す。
[問題文]次の表は表計算ソフトで作ったある生徒の成績表です。1-5は行, A-Eは列を表して います。セルE2に入れるべき英数国3教科の1学期の合計を求める数式を選びなさい。
問題はすべて以下のような選択肢を与える回答方式であり,選択肢数は4以下である。
[選択肢] =SUM(B2:D2),=SUM(B3:D3),=SUM(B4:D4),=SUM(B2:D4)
これは,次節で述べる開発環境の基本仕様による制限である。なお,問題は100問の中から無作為に出題される。選択肢の表示順番も出題機会ごとに無作為に表示されるので,正答の表示位置だけを記憶して回答するなどはできない。
2.2 開発環境
開発環境として,スクリプト言語Rubyをベースとした市販のRPGコンストラクションツール「RPGツクールXP(RPGXP Ver.1.00)」(エンターブレイン社)を用いた。RPGツクールXPはRPGの作成に特化したプログラム開発環境である。RPGとして必要な素材や基本的なプログラムが予め用意されており,コーディングなしでも簡単なRPGを制作することができる。その主な作業は,マップの作成,イベントの作成,データベースの設定である。
(1)マップの作成
マップはストーリーの基盤となる舞台である。マップは3つのレイヤーを重ね合わせて構成する。例えば第1層に建物,第2層に木々を配置すれば,木々に隠れた建物を表現することができる。各レイヤーはタイルと呼ばれる小さな部品(32×32の画像)を組み合わせて作成する。各タイルにはキャラクターの通行制御フラグを立てることができるので,建物などへの衝突を表現することができる。図2.1に3つのレイヤーを重ね合わせたときのマップの例を示す。図中の破線内がマップ,点線内はタイルセットである。各レイヤーにおいてタイルセット内のタイルを1つ以上選択し,マップ領域内の所望の位置でクリックすれば,それらのタイルがマップのその位置に上書きされる。
図2.1 マップの例(出典:RPGツクールXPサンプルゲームAlestian Story)
(2)イベントの作成
RPGツクールXPでは,住人キャラクターとの会話,敵キャラクターとの戦闘,マップ間の移動,アイテムの取得など仮想世界内で起こる様々な出来事をイベントと呼び,これを必要なだけ用意することによってシナリオを表現して行く。イベントはユーザーが制御する主人公キャラクターの動きやゲームの状況などの条件に応じて起動する。マップ上のタイルのダブルクリックなどによりイベントの編集ウインドウが表示される。図2.2はこれを用いた住人キャラクターとの会話イベントの設定例である。
図2.2 イベント編集ウインドウの例(出典:RPGツクールXPサンプルゲームAlestian Story)
(3)データベースの設定
主人公・敵キャラクター,タイル,アイテム(仮想世界中の小道具)などに関する設定項目,敵キャラクターとの戦闘イベントに関する設定項目、スクリプトなどシステム全体に関わる設定項目などがデータベース化されている。図2.3に主人公キャラクターの戦闘能力の設定例を示す。
図2.3 主人公キャラクターの戦闘能力の設定例
2.3 概略
2.1の仕様に基づき,2.2の開発環境を用いて,バグハンター(試作版)を製作した。以下にバグハンター試作版の内容を学習(ゲーム)活動の流れに従って述べる。
(1)ゴールとルールの説明(オープニングアニメーション)
バグハンターを起動すると,ユーザー名(主人公キャラクターの名前)の入力があり,その後オープニングアニメーションに移行する。オープニングアニメーションでは,主人公の学生が帰宅後,自室のパソコンでバグハンターというゲームをダウンロードしようとして,ゲームの世界に取り込まれ,そこですでにこの世界に引き込まれた住人キャラクターからバグハンターの世界がバグ,ウイルスと呼ばれる敵キャラクターが繁殖する世界であること,その世界のどこかにいる最強敵キャラクターを倒さなければ元の世界には戻れないこと(ゴール)の説明を受ける(図2.4参照)。更に敵キャラクターを倒すには,それらが出題する情報リテラシーの問題に答えなければならないこと,不正解を続けた場合はゲームオーバーになることもあるなどの学習(ゲーム)を進める上で基本となる事柄,ルールの説明も受ける(図2.5参照)。
(2)情報リテラシーに関する解説文の表示(住人キャラクターの台詞)
オープニングアニメーションで説明されなかった学習を進めるためのヒントや情報リテラシーに関する知識(解説)は,主に住人キャラクターとの会話イベントによって与えられる。図2.6に会話イベントの一例を示す。会話イベントは住人キャラクターとの接触などによって発生し,Enterの入力によって読み進めて行く。
(3)情報リテラシーに関する出題(敵キャラクターとの戦闘イベント)
情報リテラシーに関する出題(敵キャラクターとの戦闘イベント)は主人公キャラクターが仮想世界を移動中にランダムかつ頻繁に発生する(図2.7は主人公キャラクターのフィールド移動場面)。情報リテラシーに関する出題(戦闘イベント)が発生すると図2.8〜図2.11のような出題(戦闘)画面に切り替わる。まず問題が提示され(図2.8),次いで選択肢(図2.9)が表示される。プレイヤーは正答と思うものを選びEnterを入力する。正解の場合は画面上部の「正解」の文字の表示とともに,敵キャラクターがダメージを受けるアニメーションが実行され,ダメージの程度を表す数値が敵キャラクター上に表示される。(図2.10では20)。不正解の場合は,「不正解」の文字の表示とともに,攻撃失敗を意味する「Miss」の文字が敵キャラクター上に表示され,主人公キャラクターがダメージを受けるアニメーションが表示される。また,画面下部の主人公キャラクターの生命力を表す数値が減少する(図2.11では98→80)。
図2.4 ゴールの説明 図2.5 ルールの説明
図2.6 解説文の表示(会話イベント)の例 図2.7 主人公キャラクターのフィールド移動場面
図2.8 問題の提示
図2.9 選択肢の提示
図2.10 正解した場合
図2.11 不正解の場合
(4)小テスト・総合テスト(強敵キャラクター・最強敵キャラクターとの戦闘イベント)
小テスト,総合テストを強敵キャラクター,最強敵キャラクターとの戦闘イベントに対応させ,連続して多数の問題が出題されるようにした。現在の設定では通常の敵キャラクターの出題数が1, 2問程度であるのに対して,強敵キャラクターが10問程度,最強敵キャラクターが20問程度である。これらの強敵キャラクター,最強敵キャラクターの戦闘能力は高く設定してあり,主人公キャラクターは1つの不正解でも大きなダメージを受ける。不正解が続くと生命力が0,戦闘不能となり,不合格(ゲームオーバー)となる。不合格(ゲームオーバー)となった場合は新規に学習(ゲーム)を始めるか,前回セーブした時点に戻って学習(ゲーム)を再開することとなる。
(5)教材の終了(エンディングアニメーション)
最強敵キャラクターを倒すと,エンディングアニメーションがスタートする。バグハンターの世界から元の世界(仮想世界内の現実世界)へ移動する,元の世界で主人公キャラクターは寝ていて,家族が起こしに来る,バグハンターの世界が夢であったことに気づくなどのストーリーの締めくくりが行われる。次のバージョンでは,ここにドリルとしての最終スコアーを提示する予定である。
3. 評価
2006年11月4日に,本学付属高校2年生64名を本学に招き,本提案教材「バグハンター」を40分間使用してもらい,無記名でアンケートに回答してもらった。質問は,次の6点である。
設問1.シナリオ(イベントの展開)はよいで出来だと思いますか。
設問2.グラフィックス(町や村,フィールド)はよい出来だと思いますか。
設問3.サウンド(効果音,BGM)はよい出来だと思いますか。
設問4.この教材によって,楽しく学べると思いますか。
設問5.この教材に学習効果があると思いますか。
設問6.この教育ゲームを総合的に判断してよい情報リテラシー補助教材であると思いますか。
評価(選択肢)は 「とてもそう思う,ややそう思う,どちらともいえない,あまりそう思わない,まったくそう思わない」の五段階評価である。「とてもそう思う」から「まったくそう思わない」までをそれぞれ5〜1点として数値化し各設問に対する平均点(小数点第2位四捨五入)を求めた。その結果を棒グラフ(図3.1)にした。
図 3.1 高校生64名へのアンケート結果
シナリオ(設問1)以外のすべての項目で4.0(ややそう思う)を上回った。シナリオの評価も3.9であり,「ややそう思う」に近い評価である。このアンケートの実施条件,対象者においては,本提案教材「バグハンター」はよいRPG環境の情報リテラシー教材であると判断されたと考えている。
サウンドの評価(設問3)は,楽しさの評価(設問4)と並んで4.5と最も高い。サウンドについては,RPGツクールXPの素材のみを用いた。それらのサウンド素材は,ドット絵を用いたRPGではごく標準的であり,そのようなRPGと同程度によいとの判断である。見方を変えれば,シナリオ,グラフィックスは標準的なRPGの域になく,改善の余地があると判断されたことを意味する。シナリオ,グラフィックスの改善は,当面の具体的な課題である。学習効果の評価(設問5)は4.3であった。教材データの増量,質的改善(特に中学生向け問題と高校生向け問題の種わけ),ユーザーインターフェースの改善など,よりよい評価を得るための課題がある。なお,学習効果については,事前事後テスト・統制群法など,客観的な評価・分析手法9)が存在する。通常の授業の妨げにならない評価・分析手法の選択,実施方法を考える必要がある。情報リテラシー教材としての総合評価(設問6)は楽しさの4.5,学習効果の4.3よりも低い値4.1である。ゲームとして楽しく,勉強にもなるが,情報リテラシー教材として不足する何かがあると判断された可能性がある。例えば,入力回答方式の問題などがあった方がよいと思われたのではないだろうか。より詳細にアンケートを実施する必要がある。
4. おわりに
中高生のための「情報リテラシー」教育ゲームを試作したので,その概略と高校生64名による評価アンケートの結果を述べた。よい評価を得たが,シナリオ,グラフィックスの高品位化,教材データの改善,ユーザーインターフェースの改善などの具体的課題や情報リテラシー教材として不足する何かがある可能性などが明らかになった。複数の中高生被験者グループを対象とした,学習効果の測定,評価アンケートの実施とその結果への対応なども当面の課題である。その他,問題・解説オーサリングツール機能の付加, ICAI(Intelligent Computer Assisted Construction)化の検討などが課題として挙げられるが,1.で述べた目標を達成するには,人はRPGのどの要素に魅力を感じるのか,それをどのように学習活動に結びつければよいのか,という本質的な問題への取組みが不可欠である。なお,本研究は筆者らの先行研究文献6)に引き続いて行われた研究である。RPGを用いるという点では共通するが,文献6)では集団学習を想定したオンライン学習環境を提案したのに対して,本開発は情報リテラシーに特化した独習教材の開発であり,全く異なった次元の研究である。
研究協力者
嶋田 勝彦 東海大学付属第四高等学校教諭
他9名
参考資料
1) Alessi, M. S. and Trollip, R. S.,
Multimedia for Learning: Educational Game in Methods and Development, pp.
270-301, 2001, Allyn & Bacon.
2) 今井亜湖, 西森年寿,
中原淳, 松河秀哉, 山城新吾, 杉本圭優, 永岡慶三, Webによるゲーム型協調学習環境の開発と試行, 日本教育工学会誌, 25, Suppl., pp. 89-94, 2001, 日本教育工学会.
3) 梅津孝信, 平嶋宗, 竹内章,
ゲーム性の低い学習活動の融合ゲーム化法とその実践例, 人工知能学会研究会資料, SIG-IES-A-103-04(3/2), pp. 19-26, 2002,
人工知能学会.
4) 楠房子, 杉本雅則, 橋爪宏達,
思考の外化を支援することよるグループ学習支援システム, 電子情報通信学会論文誌D-I, Vol. J83-D-I, No. 6, pp. 580-587,
2000, 電子情報通信学会.
5) 佐々木整, 森川哲史,
竹谷誠, 対戦ゲームを利用した論理的思考能力育成教材の開発, 電子情報通信学会論文誌D-I, Vol. J83-D-I, No. 6, pp.
635-643, 2000, 電子情報通信学会.
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上瀧實, Online RPG環境を用いたe-Learning Platformの検討, 北海道東海大学紀要理工学系, 第18号, pp. 15-22,
2005, 北海道東海大学.
7) 福場康之, 中谷智司,
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8) 矢野米雄, 林敏浩, ゲーム型CAIビデオゲームの教育への応用,
bit, Vol. 27, No. 4, pp. 29-37, 1995, 共立出版.
9) S. M. ロス,
G. R. モリソン 著, 向後千春, 余田義彦, 清水克彦, 鈴木克明 訳・解説,教育工学を始めよう, pp. 120-126, 2000, 北大路書房.