おわりに
「日本語という言語で考える科学をLOGO言語で考えて科学できないだろうか」という発想と,
「作ること(創ること)が発見のよろこびだ」という発想から始めた取り組みでした。
これらを実現するためにLOGO言語(MW-EX)のサンプル作品を100本以上つくり,教材を提示するためにWebTXT,WebLoad,MW_SHAPEの製作とその改良を行ってきました。たった1行のプログラムの改良に数週間を要したこともありましたが,授業という実践を通じての改良は,私にとっても発見の楽しさを味わうことができました。
LOGO言語の教育利用は,入門的な学習をすぎると,あまり目にすることはないようです。LOGO言語(MW−EX)で科学的な内容を表現しようとすると,つい難しいプログラムになりがちです。しかし,作ること(創ること)が発見のよろこびだという発想がありますので,生徒が作れないような難しいプログラムでは意味がありません。生徒が創作する以上にシンプルな教材として創作していく難しさがありました。しかし,実際に取り組みを続けてみると,教材化をしていくことの難しさはありますが,「生徒の発見の喜び」という場面を何度も観察することができ,益々,教材化への意欲を持つことができました。
また,いろいろな角度からの実践的なアドバイスや支援をいただいた教育ソフト研究会,MW研究会の方々に感謝を申し上げたいと思います。今後とも,実際の利用と改良を進めながら,生徒にとってもこれらの作品にふれ,自ら取り組むことによって,作ること・創ること・発見することの楽しさを共に味わうことができたら幸せです。