進学を主体とする高等学校における他教科・科目等との

連携を重視した教科「情報」の授業実践の研究

 

研究代表者  鹿児島県立大島高等学校 教諭 泊 弘光 

 

 

要約

 

平成15年4月からの新学習指導要領スタートに伴い,新たに必履修教科として普通教科「情報」が加わった。進学を主体とする普通科高校において,どのように教科「情報」を展開するかは,多くの学校で模索が行われた。本稿は,他教科・科目等といかに連携して行うかを研究の趣旨として取り組んだ実践研究をまとめたものである。

教科「情報」の目指す「課題解決能力」と「著作権等に対する正しい態度」を育成しつつ,また,本校の生徒の実態をもとに,科目として「情報C」を選択し,次の4つを指導目標とした。

@  奄美大島という地域の中にあって情報化社会における負の部分にも対応できる能力の育成を目指す。

A  情報の収集・判断を通して多角的な物の見方を養うとともに,様々な分野に対する情報活用の可能性に気付き,自ら興味・関心を抱かせる。

B  情報を効果的に活用し,自らの考えを整理・表現することで,社会における様々な事象により深く興味・関心を抱き,探求する力を養う。

C  他教科・科目等との連携を図り,互いに有機的に機能することで相互の理解を深める。

また実習の課題を通して,次のような他教科・科目等との連携を試みた。

@    教科指導との連携

A    進路学習への連携

B    面接指導への連携

C    小論文学習への連携

これらの授業を通して,生徒にどのような変化がみられたか,また,教科担当者によって偏りのない評価を行うにはどのような方法があるか,についても研究し実践を行った。