インターネットが学校教育の現場に導入された当初は「インターネットを授業でどのように使うか」が大きな課題であった。思えばそれ以前にも「視聴覚機器を授業でどのように使うか」「コンピュータを授業でどのように使うか」という時期があった。
現在、学校教育の現場へのインターネット導入が進み、「どのように使うのか」ではなく「どのような目的を達成するために使うのか、どのような生徒を育てるために使うのか」という教育的効果について考えていかなければならない段階に来ている。また、中学校においては総合的な学習の場で、情報教育でめざす能力・態度をどのように育成するかも新たな課題の一つになってきている。
昨今、メディアの発達は急速で、新しいメディアが学校に導入されれば、授業の内容や方法が変わってくる。例えば音響設備しかなかった時代の音楽の鑑賞授業は聴覚に訴えるだけの「レコード鑑賞」であったが、ビデオやLD、DVDなどの導入で視覚的な要素が加わり、感受や理解の幅が広がった経緯がある。同様に、コンピュータやインターネットの導入でインタラクティブな環境が整えば、それらが存在しなかった時代に構築された授業は、内容、方法ともに進化しなければならないはずである。
生徒が主体的に国際共同学習に取り組むことも目指している「ドラマ科」のカリキュラムの中で、情報教育に支えられた学習を展開し、「今までできなかったことができるようになった。」「思いもしなかった情報交換の方法を生徒が発見した。」という新たな場面に数多く遭遇することにより、本校のドラマ科と情報教育の関係に気づいていきたいと考える。 |