高等学校土木科における情報教育について
−建設業界の情報化に対応できる技術者の育成を目指して−

                 岡山県立津山工業高等学校 土木科

                    早瀬 一英

     目  次

要 約     
1.はじめに 

2.土木科の専門各科目と目標

3.CALS/ECについて 
   3.1 CALSの始まり  
   3.2 公共事業分野でのCALS/EC 

4.GISの概要

5.土木科における情報教育の位置づけとカリキュラム 

6.実践事例  
   6.1 情報技術基礎における自学自習のための土木施工資料集の作成 
       (インターネットを利用した情報収集・整理・発信)
   6.2 課題研究における土木施工技術者試験CAIソフトの作成 

   6.3 校内GISの構築 

   6.4 下水道マップの作成

7.まとめ 

8.おわりに 

−謝辞−
協力者
参考文献


研究題目  「高等学校土木科における情報教育について」
    −建設業界の情報化に対応できる技術者の育成を目指して−

研究者代表名   早瀬 一英

研 究 の 要 約

  


  近年、建設業界も情報化の流れが進んでいる。建設CALS/ECや、GIS(Geographical Information System:地理情報システム)、測量分野におけるトータルステーションシステム、GPS(Global Positioning System)が代表的なものであるが、現在、これらに対応できる人材育成も待たれるところである。
 本校土木科においては、生徒たちが将来建設業界の情報化に対応できる人材となることを目指して、様々な取り組みを行った。
 今回は、情報技術基礎、課題研究での取り組みについて報告する。
 情報技術基礎では、土木施工資料集の作成(インターネットを利用した情報収集・整理・発信)とその発表について、課題研究では土木施工技術者試験CAIソフトの作成、ラスターデータとベクトルデータを別々に使用した2種類の校内GIS、また、両方を利用した下水道マップについてである。
 生徒たちは、データの管理方法や、電子メールの文書作成方法、添付ファイルの送付方法を学んだ。また各々の取り組みの内容から、建設CALS/ECの基本的事項は学習できたものと思われ、今後さらに有効な学習方法に発展させることができると思われる。
GISについては、ラスター型データとベクトル型データの、2種類のそれぞれの特長を生かしたGISを構築でき、またそこから情報を読みとる能力を持たせることができた。
生徒達には、今回学んだパソコンの技術を将来役立てようとする姿勢が見られる。このような姿勢は、少なくとも建設業界の情報化に対応または前向きに進めていこうとする基本姿勢であろうと考える。
 今回取り扱った内容が、生徒一人一人が自分で考え工夫する場面がかなり多く、(1)情報収集能力と情報発信能力を有すること、(2)コミュニケーション能力を有すること、(3)自ら進んで学ぼうとする姿勢を有すること、にかなり有効であったと考えられる。
従って、今回取り扱ったような幅広い分野の教材で情報教育を展開することが、建設業界の情報化に対応できる人材の育成につながっていくものと考えられる。


 勤務先     岡山県立津山工業高等学校  土木科

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1. はじめに

 近年、建設業界も情報化の流れが進んでいる。建設CALS/ECや、GIS(Geographical Information System:地理情報システム)、測量分野におけるトータルステーションシステム、GPS(Global Positioning System)が代表的なものであるが、現在、これらに対応できる人材育成も待たれるところである。
 そこで本校土木科においては、生徒たちが将来建設業界の情報化に対応できる人材となることを目指して、様々な取り組みを行った。
本校土木科において情報教育の観点から、これからの時代に対応しリードできる人材であるためには、(1)情報収集能力と情報発信能力を有すること。(2)コミュニケーション能力を有すること。(3)自ら進んで学ぼうとする姿勢を有すること。が必要であると考える。
本校土木科では、平成13年度から2年間にわたり、「情報活用の実践力」の育成を目的にした実践と評価、および情報教育に有効なシステムやソフトウェアの開発とその実践と評価を行ったので、今回、その研究成果について報告する。
実践した授業は工業基礎、情報技術基礎、課題研究である。ただし、工業基礎におけるパソコン実習は、ワープロ、表計算、CADの機器操作技術学習であるので、実践事例報告は、情報技術基礎、課題研究の内容で行う。
本報告では、まず、一般にあまりなじみのない土木科の教科について簡単に紹介し、建設業界における情報化の概要、及び、建設業界と土木教育、情報教育のつながりについて述べる。次に、本校で行った情報教育の全体像とその実践事例について述べ、評価する。
本研究が、情報教育の一助となれば幸いである。

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2.土木科の専門各科目と目標

平成15年度の1年生からは新教育課程となったが、本研究は旧課程のものである。従って、ここでは旧課程の、土木科の専門各科目と目標について述べる。
(1) 工業基礎
工業の各分野にわたる基礎的技術を総合的な実験・実習によって体験させ、各分野における技術への興味関心を高め、工業に関する広い視野を養うとともに、問題解決能力を伸ばし工業の発展を図る意欲的な態度を育てる。
(2)実習
 各学科の専門分野に関する基礎的な技術を実際の作業を通して総合的に修得させ、技術革新に主体的に対応できる能力と態度を育てる。
(3)製図
 製図に関する日本工業規格及び各学科の専門分野の製図について基礎的な知識と技術を習得させ、製作図、設計図などを正しく読み、図面を構想し作成する能力を育てる。
(4)工業数理
 工業の各分野における具体的な事象を数理的、実際的に処理する基礎的な能力と態度を育てる。
(5)情報技術基礎
 社会における情報化の進展及びコンピュータの役割を理解させるとともに、コンピュータに関する基礎的技術を習得させ、実際に活用する能力と態度を育てる。
(6)課題研究
工業に関する課題を設定し、その課題の解決を図る学習を通して、専門的な知識と技術の深化、総合化を
図るとともに、問題解決能力や自発的、創造的な学習態度を育てる。
(7)測量
 各種測量に関する知識と技術を習得させ、実際に活用する能力と態度を育てる。
(8)土木施工
 土木施工と管理に関する知識と技術を習得させ、実際に活用する能力と態度を育てる。
(9)土木設計
 土木構造物の設計に関する知識と技術を習得させ、実際に活用する能力と態度を育てる。
(10)水理
 水理に関する知識と技術を習得させ、構造物の計画、設計及び施工に活用する能力と態度を育てる。
(11)土質力学
 土に関する知識と技術を習得させ、基礎と土構造物の設計及び施工に活用する能力と態度を育てる。
(12)土木計画
 土木計画に関する知識と技術を習得させ、土木施設の計画、設計及び施工に必要な基礎的能力と態度を育てる。

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3. CALS/ECについて

 CALSは、現在はCommerce at light speedの略で「光速の商取引」と訳すことができる。また、ECはelectronic commerce の略で「電子商取引」と訳すことができる。

  3.1 CALSの始まり
 1980年代前半のアメリカ国防総省において、戦車の場合、技術マニュアル4万ページに加え図面8000枚が必要であった。従って、一つの修理であってもその中から必要書類を探し出すため、多大な労力と時間を要した上、保管場所の確保が各基地において必要であった。
そこで、すべての情報を電子化し、「ペーパーレス化」を図ったのが始まりとされる。


  3.2 公共事業分野でのCALS/EC 

 国土交通省の推進する公共事業分野でのCALS/ECの意義は、「情報通信技術セスをまたぐ情報の共有・有効活用を図ることによって、公共事業の(IT)を活用して業務プロ生産性向上やコスト削減を実現する」ことである。

 公共事業においては、調査、計画、測量、設計、積算、契約、施工、維持管理といった一連の事業の流れにおいて、発注機関内部はもとより受発注を通じた多くの関係者との間で、図面情報を含む大量のデータがやりとりされる。これらは長期間にわたって保存・利用を求められる場合が多く、また随時更新のニーズが大きい。そのために文書・CAD図面・写真などのデータの標準化が必要となり、また、E-mailなどインターネットの利用技術やCD-ROM、MOなど記憶媒体の利用技術が必要となる。

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4.GISの概要

 GISはGeographical Information Systems の略で、地理情報システムとよばれる。
 コンピュータの発達にともない、1980年代後半以降、地理学を中心に学際的な学問分野を形成してきている。
 コンピュータで地図を描くというシステムの構築は、1966年にカナダで土地利用図をコンピュータ上の地図にしたのが始まりとされる。1970年代になると、高額ではあるが、道路、ガス、水道管などの施設管理、土地登記などの、実務的で費用対効果が明確な分野に用いられはじめ、特に1995年の阪神淡路大震災時に用いられた被害実態の把握や復興・防災における
GISの有効性が社会的に認められて、本格的にGISが普及した。
 これらGISで使用されるデジタルマップであるが、その構造は、レイヤーと呼ばれる透明フィルムのようなものの複数の層から構成されており、各レイヤーには、個別の地図情報が描かれている。(Fig.1) 

GIS説明
      Fig.1 GISレイヤー構造図の例

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5.土木科における情報教育の位置づけとカリキュラム

 本校土木科における情報教育の位置づけは次のようになる。 (ア) 建設業界の情報化に関する技術の習得とその向上のための教育 (イ) 情報収集能力、情報発信能力、コミュニケーション能力の育成とその向上のための教育 また情報技術に対して次のような役割を与える。 (ウ) 一般社会の土木技術と高等学校土木科の学習内容をより密接に関連づける役割を担う。 (エ) 土木科の各学習教科間の関係をより密接に関連づける役割を担う。イメージ図をFig.2に、情報教育の段階付けをFig.3に示す。

fig2 fig3

Fig.2                   Fig.3

 以上の情報教育の位置づけに基づき、Table 1.1〜1.3に示すような、情報教育カリキュラムを作成した。

Table 1.1



Table 1.2 「工業基礎」(3単位) 年間計画

Table 1.3 「情報技術基礎」(2単位) 年間計画


「課題研究」(2単位)のコンピュータ班年間計画については、Table1.1課題研究(パソコン)第3学年の欄において、各項目について1年間かけて研究を行うものとした。

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6.実践事例

6.1 情報技術基礎における自学自習のための土木施工資料集の作成

(インターネットを利用した情報収集・整理・発信)

   6.1.1作成の意図

 本校土木科においては、3年生全員が土木施工技術者試験に取り組んでおり、2年生においてもこれに関連する教科の「土木施工」に対して、取り組む意識が比較的高い。 しかし、2単位の「土木施工」の授業だけでは教科書すべての範囲を教えることはできず、しかも内容が希薄になるような状況があった。このことから、各生徒に「土木施工」の各担当項目を割り当て、文献またはインターネットを利用してこれに関する情報収集・整理を行わせ、さらにこれらを担当教師と代表の生徒で集約して資料集とすることにした。これにより、必要なところを取り出して教材として使用できる他、各生徒の情報収集・整理の結果を発表することで、「土木施工」学習の補助ができると考えた。また、情報教育の観点からは、情報収集・整理・発信の一貫した流れを体験させることができると考えた。また、ここで作成した土木施工資料集は、3年次課題研究パソコン班で取り組む土木施工技術者試験CAIの解説部分となり得るものである。 ここでは、土木施工資料集の作成経過とその結果について述べる。


   6.1.2 「土木施工」の項目

「土木施工」の項目は以下の通りである。
第1章 土木材料
1.企画  2.木材  3.鉄鋼材料  4.歴青材料  5.高分子材料  6.新素材
第2章 土工
1.土工計画  2.土工機械  3.機械化土工の計画  4.土工の実施
第3章 コンクリート工
1.コンクリート材料  2.コンクリートの性質  3.コンクリートの配合4.コンクリートの施工 5.特殊なコンクリートとコンクリート製品
第4章 基礎工
1.基礎工  2.基礎の掘削  3.直接基礎工  4.杭打ち基礎工
第5章 舗装工
1.アスファルト舗装  2.コンクリートの舗装  3.舗装の維持・修繕
第6章 上下水道工
1.市街地の整備  2.上水道工  3.下水道工  4.管渠の敷設
第7章 いろいろな施工技術
1.トンネル  2.ダム  3.橋梁  4.河川  5.砂防・地すべり防止工  6.海岸  7.港湾8.鉄道
第8章 建設用機械と電気設備
1.原動機  2.建設用機械  3.電気設備
第9章 工事のしくみと施工計画
1.工事のしくみ  2.施工計画  3.工事の見積り
第10章  工事の管理
1.工事の管理  2.工程管理  3.品質管理  4.安全衛生管理
第11章  土木法規
1.建設業法  2.労働基準法  3.労働安全衛生法  4.環境保全関連法規

   6.1.3 作業手順と各作業の詳細

 作業手順は次に示すとおりである。
(1)  それぞれの項目について生徒の担当を決めた。
(2)  各項目について、教科書及び施工関係の書籍から、一度レポートにまとめさせ、これをwordデータに作成させた。
(3)  インターネットを利用し、各関連項目について情報収集を行わせ、(2)のwordデータに付加させた。
(4)  著作権についてふれ、そのままでは使用できないことを示唆した。
(5)  各生徒にフリーメールアドレスを持たせ、情報収集した先のホームページサイト管理者にメールを送り、使用許可を取らせた。
(6)  各生徒のデータを、1枚のMOにおいて章ごとにまとめ、土木施工資料集とした。
(7)  各生徒に、自身のwordデータをもとにPower point データを作成させ、発表させた。
なお、各生徒1台ずつコンピュータを利用できる環境で行った。
各作業の詳細を次に示す。

(a) wordデータの作成((2)の詳細)

 wordデータの作成については、第1段階では「日頃先生方が授業で黒板に書いているような感じにまとめよう。」という指示にとどめ、教科書の内容を元に、まずレポートに作成させた。そして、この内容をwordデータに作成させた。第2段階では、各章ごとの担当メンバーで相談しながら互いのデータを修正させ、第3段階では教師側から修正点を指摘するようにした。

(b) インターネットを利用した情報収集((3)から(5)の詳細)

各生徒が自分の担当項目についてインターネット検索で情報 収集をさせ、wordデータに付加させた。検索情報はすべて参考   「ダム工法」文献であることを示唆した。このとき、取り込んだ図表についてはURLをすべて記述させた。次に教師側から、著作権について説明し、そのままでは利用できないことを示唆した。また、インターネットで著作権に関するホームページを閲覧・確認させた。次に、生徒にフリーメールアドレスを持たせ、取得したデータの使用許可をメールで連絡させた。送付する文面はすべて教師が添削指導し、先方に失礼のないようにした。 

(c) 土木施工資料集としてのまとめ((6)の詳細)

 各生徒のデータを各項目ごとに一つのwordデータにまとめ、MOにおいて各章ごとのホルダーに保存した。このデータは「土木施工」担当教師が授業資料として一部使用した。また、課題研究パソコン班土木施工技術者試験CAIソフト作成係で参考文献とした。

(d) PowerPointデータの作成と発表((7)の詳細)

 各生徒が作成したwordデータを元に、PowerPointデータを作成させた。文章をだらだら長く書いてしまう生徒が多いので、コンパクトにまとめるように注意した。発表の仕方については教師側から一例を示したが、特に、重要事項は必ず話すように示唆した。発表時間は1人5分程度とし、全員が行った。また3分程度の時間をとって質疑応答を行った。

Fig.4 土木施工資料集の一部    Fig.5 発表状況


   6.1.4 作成データの生徒自身による検証と感想

・  最初に教科書の内容からwordデータを作ったときは、何をどう書いて良いか分からなかったが、友達や先生に教えてもらって何とかできるようになった。でも自分なりに良くできたと思う。
・  インターネットで情報を集めて、自分のデータにする作業が一番面白かった。
・  パワーポイントのデータを作るのは、凝ったことができたので良かった。発表は緊張した。

   6.1.5 授業形態に関する生徒の感想

・  普通の授業のやり方とは違うので、最初は何をすればよいか分からなかったが、早く進んでいる人のを見てやり方が分かったら、面白くなった。
・  ある程度自分のペースで作成できた。
・  友達の進度が速いと焦る。
・  3年生や先生も使うデータを作っていると考えると、ちょっと気分がよい。

   6.1.6 まとめ


(1)学習成果について
 wordでの本格的な文書作成、電子メールの基本的な操作と文面の作成、パワーポイントを使った発表など、コンピュ−タ機器を使用する情報収集・整理・発信の一連の流れを学習することができた。また、これらの技術は建設CALS/ECに関連する内容であり、わずかではあるが基本技術を学習できたといえる。 「工事の仕組み」などに関連して建設CALS/ECそのものの情報収集をした生徒もいるが、概要把握はできていたように思われる。 以上のことから情報収集能力と情報発信能力の最低限の能力を持つことが出来たと考えられる。また、コミュニケーション能力の最低限の能力を持つことが出来たと考えられる。
(2)授業中の現象について
 この授業中の現象として、生徒は無遅刻であったことと、成績順位で中位下位の生徒が大変なやる気を出して取り組んだこと、で活気があったことが挙げられる。生徒は自分のペースでリラックスして取り組めたが、進度の速い生徒が、スキャナーによる画像取り込みとかインターネット検索を始めると、進度の遅い生徒が焦りを感じてそれまで以上に一生懸命になっていた。特に、元気のよい生徒で最初のまとめのレポートをさぼっていた者は、やっかみも手伝って、彼らに追いつくべく、かなりの集中力で取り組み始めた。このような競争が自然発生した。 インターネット検索の段階になると、wordデータの見栄えをよくする工夫があちこち見られたが、デザイン的センスの良さは成績の上位下位は関係なかった。教師側は、成績順位で中位下位の生徒が内容も見栄えも良くデータを作成したことに対しては、特に意図して誉めるようにし、クラス全員に紹介するようにした。このケースの生徒からは、以降の取り組みにおいて非常に強いやる気を感じることができた。 教師側からは、時々、この土木施工資料集作成が本校土木科の独自のものであること、そして自分たち以外の人もこのデータを使うということを伝えた。そして、このことを粋に感じて取り組んでくれた生徒も出てきた。 以上のことが、活気ある授業を展開できた要因であろうと分析している。 情報技術基礎については、取り扱う内容や進め方を再検討してさらにレベルアップしたいと考えている。

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6.2 課題研究における土木施工技術者試験CAIソフトの作成

   6.2.1 作成の意図

 本校土木科では、毎年12月の土木施工技術者試験を3年生全員が受験している。地道な受験勉強を大体の生徒はきちんとできるが、そうでない者もいる。このような生徒に対する興味付けと、全体の学習効率を上げるためにCAIソフトの開発を考えた。 本研究では、CAIソフトの基本的な構造を学び、短時間で開発できる方法を考えさせた。また、画面の見やすさ、分かりやすさを考えさせた。

   6.2.2 CAIの基本的な構造

 CAIの基本的な流れは、Fig.6 に示すとおりである。生徒が作成するので、あまり複雑な物は作成できない。 画面表示はインターネットホームページと同様の形式とした。問題と解答は別々なページで作成し、正解か不正解かの表示はアラートウィンドウを開くことにした。

   6.2.3 開発方法

 Frontpage Express を使って、問題、解説部分を作成する。次に同じデータをメモ帳で開いて、問題や解説の次の飛び先や、正解もしくは不正解の表示をするアラートウィンドウの表示を、JAVA Script で記述した。

   6.2.4 土木施工技術者試験CAI

問題の一部を示す。 土木施工技術者試験(一部)

   6.2.5  作成データの生徒自身による検証と感想

・  このCAIソフトはゲーム感覚で操作できる。
・  最初はパソコンの操作方法が分からなくて嫌だったが、教えてもらって出来るようになると、問題と解答を覚えるようにまでなった。
・  施工技術者試験の学習は、特に日々の積み重ねが大事であると分かった。
・  情報技術基礎のwordデータが参考になった。
・  今回パソコンを使ってやったことは、ここで終わりにせず、今後に役立てたい。

   6.2.6  まとめ

 2年次情報技術基礎で生徒自身が作成した土木施工資料集のデータを参考にできたことで、自分達のデータが役に立ったことを認識していた。作成した情報はきちんと残し、必要に応じて再利用できるようにしておかなければならないという意識は2年生よりも強く持っており、選択教科のためわずかな人数ではあったが、このような体験ができたことは意義があると考えられる。 CAIソフトの作成を通して、自分自身が学習して成果を出し、さらに日々の学習の重要性を認識していた。また将来役立てようとしている意志がある。これらの事は技術者として大切な素養であると考えられる。

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6.3 校内GISの構築

   6.3.1 作成の意図

 GISの一例として、学校内の施設図を作成することにした。学校内の上下水道、電気配線などの位置は、事務室に問い合わせると分かることがほとんどであり、比較的容易に情報を入手することができる。また、2年生土木実習において校内地図を作製するので、元になる地図情報は土木科自身が持っている。従って、GISの学習を、地図をコンピュータデータ化する最初の段階から行うことができると考えた。

   6.3.2 地図をコンピュータデータ化する方法と作成結果

 元地図は昨年度の2年生の実習で作成した1/300校内平面図である(Fig.8.1,2)。この地図をコンピュータのデータ化するのに2種類の方法を考え、取り組んだ。
(1)1/300校内平面図をA4トレーシングペーパー16枚にトレースし(Fig.8.3)、これを1枚ずつイメージスキャナで読み込んでコンピュータのデータとし、コンピュータ上で図形を張り合わせる方法。
(2)1/300校内平面図上でスケールを使って寸法を測り、その数値を元にCAD上で描画する方法、である。

使用するソフトの種類から、(1)の方法は画像処理ソフトを使ってラスターデータで、(2)の方法はCADソフトを使ってベクトルデータで、それぞれGISを構築する方法と言い換えても良い。
 ただし(2)の方法については、元地図が傷まないようにするため、(1)のトレース後のトレーシングペーパーを張り合わせて使用することにしたので、張り合わせによる誤差が生じた。

Fig.8.1 黒板に掲示した 1/300校内平面図原盤

  Fig.8.2 校内平面図原盤の拡大               Fig.8.3    トレース図作成状況

(1) 画像処理ソフトを使ったGIS

(a) 作成過程

トレース図作成状況をFig.8.3に示す。校内平面図を網羅する16枚のA4トレース図を作成後に、1枚ずつA4フラットベッドスキャナーでjpeg形式の画像に保存した。 次に、画像処理ソフト上で画像を繋ぎ合わせる作業をし、別レイヤーに下水道配管図を作成した。しかし、今回使用した画像処理ソフトでは、レイヤー機能はあるものの、データを保存した段階ですべてのレイヤーデータが重なり、再編集時にレイヤーを回復できない事が分かった。このため、この方式で作成したデータは、図形の複雑さを考慮し、下水配管図を校内平面図に重ねただけにした。                     ただし、この地図をホームページの形式にして、地図上の施設名をクリックすると、この付近の画像を表示できるように開発した。

 (b) 作成したGISデータの生徒自信による検証と感想

・  トレース図の作成では、細かいところがたくさんあって、大変だった。
・  スキャナーでトレース図を読み込んだとき、その汚れまで取り込まれたので、コンピュータの画面上でこれを消すのは大変だった。
・ 本校は校舎が多いので、ホームページ形式にまとめ、校舎名をクリックしたら、その校舎付近の風景写真を表示するようにした。学校の様子もよく分かってもらえるのではないだろうか。
   ・  自分達でよい作品を作りたかったので、何とか頑張ってこられた。やっていくうちに楽しいと思えてこられた。ここで学んだことをこれからの勉強に役立てたい。

Fig.9   張り合わせたトレース図
(長時間掲示したので湿気のため波を打っている。)

(c) 画像

ホームページ形式にまとめた画像を次に示す。
(津山工業高校Home Page内のGIS.htmlにLINKします。)
ホームページ画像

(d)まとめ

 施設図と写真を組み合わせる方法もGISのひとつであり、同様の手法が比較的大きな工事現場での現場管理や自治体における土木構造物の管理に使用されている。また、これに電子メールの添付ファイルによりデータをやりとりするような方法が加わると、建設CALS/ECに応用できるものになる。 今回作成したGISはレイヤーの種類が少ないので、学校施設を詳細にまたビジュアルに把握できるデータということには至ってないが、画像の取得方法や、HTML言語を使っての表示など、生徒が基本的な技術を使ってGISを構築したことで、その構造のひとつを学ぶことができた。従って、担当した生徒たちのGISに対する技術も大きく向上したと考える。

(2)CADによるGIS

(a) 作成過程

今回使用したCADは、シェアウェアまたアカデミックフリーソフトである「M7」である。安価で、紙の上に描く感覚で操作できるので、初心者でも使いやすいものになっている。まず、張り合わせたトレース図からスケールを使って寸法を読み取らせた(Fig.11)。その数値を元にCAD上で地図を描画した。(Fig.12.1)  CADではTable 2 に示すようなレイヤーを用意した。次に、上水道配管図、下水道配管図を事務室からお借りしCAD上でトレースした。消火栓と電気配線について             寸法の読み取りは簡単な測量を行い、その結果からデータ化した。

  Fig.11

(b)発展した実験

 このようにして作成したデータを一度DXF形式で保存した。そして、今度は本格的なCADであるAutocad LT 2002上で呼び出す実験を行った。これは成功したので、CAD同士でデータの互換性を持たせてあることが確認できた。
Table 2
レイヤー名内    容
補助線CAD校内平面図作成用補助線
実 線建物外形線・その他地物外形線
寸法線枠線、氏名、文字
電気配線3相3相3線式の電線
電気配線単相単相3線式の電線
上水直圧市上水道の水道管の圧力を直接使用する管
上水高架校舎屋上タンクから流下させる上水管
下  水下水管

(c) 作成したGISデータ

作成したGISデータ画像の一部を次に示す。 (Fig.12.1〜7)                                        Fig.12.1 下書きの補助線
Fig.12.2 すべてのレイヤー表示
Fig.12.3 すべてレイヤー表示した場合の拡大図
Fig.12.4 電気配線図表示
Fig.12.5 消火栓用配管
Fig.12.6 上水道配管
Fig.12.7 下水道配管

(d) 作成したGISデータの生徒自信による検証と感想

・  上水道、下水道のレイヤーを表示してみると、配管は中央廊下を南北に平行して敷設されている。だからここを工事をするときは、配管を傷つけないように注意しなければならないことが分かる。
・  下水道管は、数カ所の汚水ポンプで汚水を流している。また、北から流れる下水道管と、市の下水道本管へ流すための管は、中央廊下の3号館・4号館の間で、交差している。さらに北からの下水道管は一度7号館北側の汚水槽に入って後に出ていくので、無駄が多いように思う。
・  上水道は、直圧水系と高架水系に分かれていることを知った。高架水系は直圧水系から送られてきた水を一度、3号館屋上の高架水槽に蓄え、そこから自然流下させていて、僕たちは高架系のほうを使用していることがわかった。水理の計算を教えてもらったから納得したけど、学校内の全部の建物に配水してあったのはちょっと意外に感じがする。
・  ごくあたりまえだけど、消火栓の水は上水道であることが分かった。
・  元地図のトレースをして、1/300で寸法をとり、CAD上に点を決めたが、補助線を何本も繋ぎ合わせて複雑になった。寸法をとる場所が重なったり、抜けていたり大変だった。
・  工事中の所があって、未完成で終わってしまったけれど、後輩たちが受け継いで完成品を作ってほしい。

(e) まとめ

 今回作成した校内GISについては、レイヤー機能を上手く使用して、校内施設を表示することができた。情報の種類は電気2種類、消火栓用配管、上下水道であり、ライフラインに関わるところである。教材として、本校の施設を現実的、専門的に考える良い材料になった。生徒達は作成した図面を見て、下水道配管の不自然さや、また中央廊下の工事する場合の注意点を指摘している。実際に工事を行うとなると、必ずこれと同じ注意事項が指摘されるため、施設管理面ですぐ利用できるデータを作成できたといえる。 生徒の感想は、工学的な見地からのものが多く、地図からの情報をよくとらえている。生徒自身は何の疑いもなくGISデータを作成したので、このような地図がない場合との比較を考察する場面がなかったが、GISの有効性について十分理解できたものと考えている。既存の地図画像をコンピュータデータ化する方法では、A1サイズクラスのデジタイザやタブレットの必要性を感じた。このような機器が有れば、地図データなどの入力時間を短縮し、課題研究の限られた時間をより有効活用できたのではないかと考える。非常に高価な物で、簡単に購入することはできないのが残念である。 生徒自身は、校内平面図とのにらめっこのような地道な作業に少し辟易していたようであるが、地図さえできてしまえば、そして、表示するデータさえ有ればGISの構築はできると、自身を深めたようである。同時に、地図という基本データが大切であることを感じ取ったようである。 ところで、地図情報をコンピュータのデータ化する方法には、建設CALS/ECの関係もあって、様々な機器が開発されている。その一つにトータルステーションがある。これは測量したデータを、コンピュータに転送して処理し、CADデータに変換するものである。特に、校内平面図のように直接に地図を作製するような場合、トータルステーションと連結して電子平板が利用されるようになっている。近く本校にも導入されるので、これを使って地図を作製しGISを構築するような方法を今後検証していきたい。

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6.4 下水道マップの作成

   6.4.1 作成の意図

 校内GISは局所的なものであるので、大きな範囲のGISを作成することを考えた。そこで土木計画に関わるわるような情報として、津山市とその周辺地域の土木構造物GISを作成することにした。そして、その手始めとして下水道マップを作成した。ところで昨今、市町村合併の論議があちこちなされているが、合併の場合、下水道のような施設はすぐに公共性を発揮されなければならず、今回作成したデータは将来の下水道計画に役立つものになり得る。 現在、津山市とその周辺地域では下水道管敷設工事が広範囲に行われており、生徒の関心も比較的高い。加えて、関係自治体から頂いた下水道計画図を使用することで、生徒自身が一技術者として誇りを持って作成できるものになると考えた。今回は、校内GISで使用した同じCAD上に、1/25000数値地図を元に、下水道計画域図と下水道本管図を作成した。

   6.4.2 元地図の作製

 画像処理ソフト上で1/25000数値地図の地図画像部分を切り取り、カラー減色処理を施した後、png形式で保存した。これを津山市と、その周辺地域である、久米町、鏡野町、中央町を包含するような図葉分だけ用意した。なお、1/25000数値地図の図葉上端下端の緯度差は5’である。 次にCAD上で、縮尺1/100の状態で、基準水平線と基準鉛直線を描いた。基準水平線を元に間隔5000で平行線を描き、次に縦横比を保持する設定で、地図画像pngデータを、「画像挿入」でCAD上に配置していった。 配置した図葉の位置関係は下図の通りである。図中の数字は図葉番号である。

Fig. 13  元地図の各図葉の配置
元地図は、国土地理院の数値地図25000(地図画像)『姫路』『高梁』

   6.4.3 下水道計画図および下水道本管図の作成

 下水道計画図、は津山市、鏡野町、久米町、中央町の各役所からいただいた。担当生徒は、この地図を見ながら、下水道計画域、下水道本管をそれぞれ別のレイヤーに描いた。 また、別々に作ったデータを互いにコピーして作成した。

   Fig.14.1  基準線、元地図、下水道計画域、下水道本管のすべてのレイヤー表示
元地図は、国土地理院の数値地図25000(地図画像)『姫路』『高梁』

   Fig.14.2 下水道計画域

Fig.14.3  下水道計画域と下水道本管          Fig.14.4   下水道本管
    
Fig.14.5   全体画像
元地図は、国土地理院の数値地図25000(地図画像)『姫路』『高梁』

   6.4.4 作成したGISデータの生徒自信による検証と感想

・  下水道を使用する地域は、津山盆地の平野部分になっているところがほとんどである。
・  津山市だけでなく、鏡野町、久米町、中央町からの下水も津山市川崎の下水処理場で処理するようにしている。
・  津山市街地は下水道の範囲ははっきりしているが、周辺部は山林や田畑の関係で複雑に入り組んでいる。
・  鏡野町、久米町、中央町の下水道計画域は複雑なので、手間がかかった。いただいた計画図に、どの線をCADで描いたかチェックしながら作業を進めた。
・  下水道本管と、下水道計画域のレイヤーを間違えて描いたりしたこともあったので、修正に苦労した。
・  役所関係が使用してくれるデータになったらいい。
・  今回は下水道だけであるが、後輩には上水道や他の土木構造物のGISも作ってほしい。

   6.4.5 下水道マップまとめ

 広域のGISを構築する場合、元の地図を何で作るかということが問題になる。今回は1/25000数値地図 を使用したが、各図葉は画像データであるため、最終的なGISのデータはその地図画像の枚数に比例して大きくなった。現段階のデータは30MB程度である。
 このため、コンピュータの性能が大きな問題になった。生徒が使用したコンピュータは、CPU Pentium3 833MHz 、メモリ 128MBであり、すべてのレイヤーを全範囲表示しようとすると、エラー表示が出てしまった。
 現段階で我々が所有しているコンピュ−タでは、その内容にもよるが、岡山県全域などの広範囲に、詳細なGISを構築するのは困難である。
 ところで各自治体はすでに各々のGISを構築し、様々な業務を行っているが、行政界を越えたGISは現在構築されていない。従って今回作成した下水道マップは、広域の公共施設の状況を示すものとして有効であると考えられる。実際、各自治体で下水道計画図を頂くとき下水道マップの事が話題になったが、それぞれの担当係の方々が隣接自治体の状況に興味を示された。
 担当生徒自身は下水道マップを作成することにより、津山市、鏡野町、久米町、中央町の下水道の広がり方が、平野部の、人口が比較的密集している地域に対応していることを読みとっており、下水道に対する各自治体の取り組みを学ぶことができたと考える。下水道に関わる内容は「土木施工」「土木計画」でも扱われており、理解も新たになったものと考える。
 課題研究報告集へのまとめや発表の結果から、生徒達は、GISに関わるデータを作成することにより次に必要なデータは何かということを自然に考えている。従って、GISデータの構築は、情報収集の場面を自然に作り出しているようにも感じられ、報収集能力と情報発信能力を高めるような教育効果の高い教材であると考えられる。

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7. まとめ

建設業界の情報化に対応できる技術者の育成を目指して様々取り組みを行ってきた。
 建設CALS/ECでは、当然、文書・写真などデータの管理が必要になるが、生徒たちは、自分の所有するフロッピーディスクや、イントラネット上ハードディスク内の自分の管理するフォルダにおいて、データの管理をきちんとできていた。教師側からデータの提示を求めた場合、必要なデータはすぐ取り出せていた。
 土木施工資料集作成や土木施工技術者試験CAIでは、担当生徒が責任を持ってデータ作成や発表に取り組めた。生徒たちは、自分達の集積されたデータで学習することで、各々の情報収集の仕方や発信の仕方、コンピュータ操作技術に自身を深めていた。インターネットを利用した情報収集では、著作権のことも含めて、有効な情報収集の方法を考えさせることができた。
 電子メールの使用については、著作権使用許諾のためのメールを送付したことで、メール文書作成の作法を学び、また、本報告での記載はないが、情報技術基礎でEXCELによる見積書の作成を行い、添付ファイルで教師側のフリーメールに送付させたことで、メールの添付ファイル操作技術を学ぶことができた。
 GISについては、ラスター型データとベクトル型データの2種類を扱う方式を学習できた。校内GISではそれぞれ単独の方式であったが、下水道マップについてはラスターデータの元図の上にベクトルデータを重ねる方式であった。今回はそれぞれの特長を生かしたGISが構築でき、またそこから情報を読みとる能力を持たせることができたものといえる。
 生徒達の感想からは、情報処理の道具としてのパソコンを重要視していること、課題研究では特にそれ ぞれが取り組んだ内容を発展させようとしたり、そこで学んだ技術を将来役立てようとする姿勢が見られる。このような姿勢は、少なくとも建設業界の情報化に対応または前向きに進めていこうとする基本姿勢であろうと考える。
 これらのことから、今回取り扱った内容が、生徒一人一人が自分で考え工夫する場面がかなり多く、(1)情報収集能力と情報発信能力を高めること、(2)コミュニケーション能力を高めること、(3)自ら進んで学ぼうとする姿勢をもつこと、に有効であったと考えられる。
 従って、従前のプログラミング技術のみの教育ではなく、今回取り扱ったような幅広い分野の教材で情報教育を展開することが、建設業界の情報化に対応できる人材の育成につながっていくものと考えられる。
 また、本校土木科ではそのような教育基盤を持つことが出来たのではないかと考えている。

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8.おわりに

 今回の研究は、我々の取り組みのスタート地点であるが、まだ改善の余地があるものと、GISのようにさらに進めなければならないものがある。特にGISについては、地域特性や我々の独自性も考慮に入れて発展させたいと考えている。
 今回の研究では、本校事務室や津山市および周辺市町村に情報提供をしていただいたが、それぞれの部署には有効な情報として還元できるものを作成できたのではないかと考えている。これについても検討を重ね、実用的な情報を実際に提供できればと考えている。
 まだ稚拙な部分は多いので、今後も今回の取り組みを継続し、高等学校土木科における情報教育の向上に努めたい。
−謝辞− 津山工業高等学校土木科の情報教育の取り組みに対し、助成していただいた財団法人上月情報教育財団にお礼申し上げます。この助成により、本校の情報教育は生まれ変わりました。今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。 津山市、鏡野町、久米町、中央町の関係部署の方々、また関係諸先生方には、多々ご無理を申し上げました。ご協力ありがとうございました。
協力者
岡山県立津山工業高等学校 土木科 教諭  高山 建一
岡山県立岡山工業高等学校 土木科 教諭  (旧本校土木科)  江口 光洋
岡山県立津山工業高等学校 土木科 教諭  赤木 恭吾
岡山県立津山工業高等学校 土木科 教諭  春田 正一
岡山県立新見北高等学校   土木科 講師  (旧本校土木科)  中川 賀裕
岡山県立津山工業高等学校 土木科 教諭  小川  敦

参考文献
(社)日本土木工業協会公共工事委員会CALS検討ワーキンググループ・日経コンストラクション:
建設CALS入門、日経BP社、p16 
豊田 高司:CALS/EC推進の意義、測量2003年3月号、(社)日本測量協会、p1
文部省:高等学校学習指導要領解説工業編、平成元年12月、実教出版、pp26〜50、pp150〜168
矢野桂司:地理情報システムの理解、ニュートンプレス、pp44〜88
財団法人上月情報教育財団:第8回上月情報教育研究助成、第10回上月情報教育賞論文集

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