I .はじめに

 インターネットの教育利用は,学校教育におけるカリキュラムを大きく変革していくことを予期させるものがある。これまでの閉じられたカリキュラムから,社会と交流し参画しあって創り出すカリキュラムへと,教育の可能性を拡大するインターネット利用が,今まさに始まろうとしている。
 平成14年度には,全国各地の小中学校及び高等学校等にインターネットを接続させる計画が進められている。また,平成15年度には高等学校に教科「情報」が新設され,情報教育が大きく進展しようとしている。しかし,接続計画の多くは,各学校におかれる端末又はサーバ1台をインターネットに接続していくものであり,校内LANを高速で運用し,そのLANをインターネットに接続させることまでは計画に含まれてない。
 校内LANをインターネットに接続させ,授業で自由に使いこなせれば,小学生のころから『コミュニティの一員として社会参画』を体験することができる。この実現こそ将来のネットワーク社会を構築する原動力となると考える。
 本校の教育課程は,全9教科からなる「教科領域」と,総合学習・心と実践・パソコンタイム(後述)からなる「総合領域」の2大領域で構成されている。
 教科領域における目標達成のために,また,より効果的な総合領域の活動展開のために,コンピュータおよび広域情報ネットワークを利用した学習活動の推進を図り,情報活用能力の向上を前提に、学校のオープン化とヒューマンネットワークの構築を目指している。