校内LANをインターネットに接続させ,授業で自由に使いこなせば,小学生のころから『コミュニティの一員として社会参画』を体験することができる。この実現こそ将来のネットワーク社会を構築する原動力となると考える。学校のオープン化とヒューマンネットワークの構築をめざし取り組みつづける本研究会の山梨大学教育人間科学部附属小学校(以降:本校)における実践について,その具体的事例を示す。
教育課程に「パソコンタイム」を位置づけ,
ア. 自己表現を行う時間の確保
イ. 学習に生かすことのできる表現方法の獲得
ウ. コンピュータ・リテラシーの計画的な指導
エ. 教科学習・総合学習の学習内容を発展させる時間の確保
をめざした。情報機器を単に情報獲得のための手段に終わらせることなく,情報活用能力の向上と人とのふれあいをめざす利用をすすめるための取り組みを行った。
「パソコンタイム」を位置づけたことにより,現在では,教科学習や総合学習において,インターネットやメールを利用しながら調べ学習を行ったり,パソコンを使って,わかったことをレポートにまとめたりする活動が日常的に行えるようになってきた。また,自分の学習履歴をWebページとして保存して,公開していくことにも取り組み始め,公開したWebページを通して,着実にメールやテレビ会議による他校の子どもたちや校外の方々とのヒューマンネットワークの構築が進んできている。
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